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成長分野として注目される「GX」に興味を持ち、リスキリング中。将来のキャリアの幅が広がった

スタッフサービス・エンジニアリング(以下、SSE)では、カーボンニュートラルなどの世界的な動きを踏まえ、GX(グリーントランスフォーメーション)関連のスキルを持ったエンジニアの育成に取り組んでいます。大手メーカーに就業中の派遣エンジニアの馬場ばば慶秀よしひでさんも、現在GXスキルを学んでいるひとり。馬場さんはSSEで働きながら、どのようにリスキリングをおこなっているのでしょうか。学び直しのきっかけや学び方、今後の目標などを伺いました。


右肩上がりで伸び続ける「GX人材」のニーズ。社会全体で人材育成が急務

温暖化や気候変動の影響が年々深刻になっている昨今。脱炭素、カーボンニュートラル、グリーンエネルギーといったGXに本気で取り組むことが求められています。日本では、2020年10月に「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指す」ことを宣言。この目標を実現するには、エネルギー関連産業を筆頭にあらゆる分野で大規模な構造転換や大胆な投資が必要で、GXに関する知見やスキルを持った人材のニーズが高まっていくことが予想されています。

例えば転職市場では、GXに関連する知見や業務スキルを求める求人の数が2016年ごろから徐々に伸び始め、6年間で5.87倍に 。今後も更にニーズが拡大していくことが予想されるなかで、SSEではGX人材の育成をスタートしました。常用型派遣エンジニアに、GXの基礎知識から実務への活かし方までを段階的に学べる講座形式の研修を提供。エンジニアのリスキリングを後押しし、成長分野へチャレンジするというキャリアの新たな選択肢を提案しています。


学習機会の手厚い支援が、興味のあったGXのリスキリングを後押ししてくれた

馬場 慶秀(ばば よしひで)さん
スタッフサービス・エンジニアリング エンジニア社員

私は30代後半で全く別の分野からエンジニアにキャリアチェンジしました。その段階ではまだ明確にやりたい業務や分野が見つかっていたわけではなく、まずは自分の興味や得意なことを探る意味で、派遣エンジニアという働き方を選択。SSEに入社しました。入社以来就業しているのは、大手メーカーの長崎工場。ここでは石炭火力発電所向けの部品を製造しており、長崎工場全体の納期管理・工程管理を担当するようになったのが、GX分野に興味を持ったきっかけです。


対象が火力発電という性質上、いかにCO2排出量を減らすか、環境負荷の少ない高効率なものを目指すかという発想が当たり前の環境。就業先が公表している技術レポートを見ても、GX分野の研究・技術開発が盛んになっていることが分かります。また、仕事柄エネルギー分野の社会動向が自然と目に留まるようになって、エネルギーのあり方が大きく変わろうとしていることを実感しています。

例えば、2020年に当時の環境大臣が「政府が長年続けてきた石炭火力発電所に対する政策を転換する」と表明したこと。エネルギー関連の見本市に行っても、石炭火力に関わる出展は年々減っており、水素発電など次世代エネルギーにシフトしているのが目に見えて分かったこと。こうした動きを知るにつれ、自分のキャリアを模索中だった私は、GXもひとつの選択肢だと捉えるようになりました。


就業先の環境に加えて、私のGXへの興味を刺激してくれたのが、SSEの教育制度です。SSEでは、エンジニアのスキルアップ・キャリアアップのために、eラーニングなどを利用して幅広い分野の研修・講座を受講でき、担当のキャリアカウンセラーから自分の目指す将来像に合った講座を紹介いただくこともあります。そこで、入社後は希望する講座の無料受講や資格取得支援制度を活用しながら、実務に活かせる3次元CAD利用技術者や品質管理検定の資格を取ったり、キャリアの幅を広げるためにITパスポートの資格を取得したりと、いろんな学びを経験。企業から必要とされるエンジニアであり続けるために、自己研鑽にはこだわっていたんです。


そんなとき、新しい講座として案内されたのがGX講座。すでにGXの関心が高まっていた私にとっては絶好の機会でした。説明会に参加してみると、GX分野がいかに発展していくかも改めて理解でき、エネルギーやものづくりに関連する職業はもちろん、あらゆる職業・産業で求められていく知識・スキルだということが分かりました。今GXを学んでおくことは、将来に向けた大きなアドバンテージとなると感じたんです。


エンジニアとしての可能性はもちろん、働き方や働く場所も選択肢が広がりそう

私が受けている講座は、入門講座でGXに関する基礎的な知識を身につけ、実践講座(中級)から実践講座(上級)と段階的に実務に近いスキルを身につけていくような内容。それぞれの講座は、環境省 脱炭素アドバイザー資格制度の認定資格であるGX検定「ベーシック」「アドバンスト」「スペシャリスト」に対応しており、資格試験の勉強としても活用しています。とはいえ、GX自体が新しい概念ですから、教材となるコンテンツや試験も日々進化している。一度学べばそれで終わりではなく、定期的に最新情報をインプットしたり、環境省のWebサイトを参照して国の方針を確認したりと、知見を絶えずアップデートしています。試験前は集中的に勉強しますが、仕事と並行しての学習となるため平日は時間があるときに30分くらい、休日でも長くて2時間程度。自分のペースで学習を継続しています。


GXを学びはじめて1年。GX検定の「ベーシック」「アドバンスト」をクリアし、今は「スペシャリスト」の合格を目指しているところ。本格的に勉強するようになって、改めてGXの重要性に気づいた点もあります。例えば、何のために環境へ配慮するのか。地球環境を大切にすべきことは、以前から世界中の人たちの常識です。でも、これまでは企業や産業にとって環境に配慮することは「コスト」だった。大切だと分かってはいても、必要最低限の施策に留まりがちだったのです。それが、環境への配慮を事業の成長チャンスとして捉え、積極的に投資していく分野だと位置づけているのが、GXの根幹となる考え方。GXの発想が社会全体に浸透すれば環境への配慮も加速するし、自分自身もそういった考え方を持つエンジニアでいたいと思うようになりました。

また、GXの知見は、エネルギーやモノづくりの外でも広く“共通言語”になってきていることを実感。あらゆる産業で求められていることですから、異業界の方とお会いしたときにGXというテーマが対話の糸口になったこともありました。見方を変えれば、それくらいGX人材のニーズがあるということ。このスキルがあれば、将来的に地元熊本で活躍することもできそうですし、世界も視野に入れて働けるような可能性すら感じています。加えて、環境への配慮という観点から、GXを牽引する企業ほど通勤や出張などで排出されるCO2を減らす意味でリモートワークなどの柔軟な働き方が進んでいく傾向にあります。自分の希望にあった働く場所や働き方を選ぶ意味でも、GXはメリットが大きい分野だと思います。

実際にGXを推進する業務に携わろうと思うと、事業を仕組みから変えていくような大きなプロジェクトになると想定しているので、「プロジェクトマネジメント講座」も受講予定。SSEが提供してくれる幅広い学びの機会を活用しながら、自分の将来の可能性が大きく広げていきたいです。キャリアを広げるひとつとして、一足先に学びはじめた私がGXの講師として、他の派遣エンジニアに知識を教えていく動きも8月からスタートさせました。今の私は、GXが少しずつ自分の強みになって、誰かの役に立っている感覚を持ちはじめています。そうした喜びも励みにしながら、これからもGX分野への挑戦を続けていきたいです。


\お読みいただき、ありがとうございました!/

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