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60歳以上のシニアが就労する理由は金銭面に加え、健康面や社会とのつながりの声が

日本全国で進む高齢化。総務省が2022年4月に公表した労働の中心的な担い手となる15~64歳の生産年齢人口の割合は、1950年以来で最低を記録しました。高齢化の現実を踏まえ、これからの日本が持続可能な社会を実現するには、高齢者の活躍が必要不可欠です。

当事者である60歳以上のシニアも、年を重ねても働き続けたいと考える人が増えています。その要因は、定年年齢の引き上げなど社会からの要請もありますが、当事者である高齢者の意識が変わっているのも大きな理由の一つです。

スタッフサービス・ホールディングスは、60歳以上の個人と企業を対象に、就労意識や雇用実態を明らかにすることを目的とした調査活動を実施しました。

【実施概要】
■調査方法:インターネット調査
■調査期間:2022年10月28日~2022年10月30日
■調査対象:企業側250サンプル(企業の経営者、または管理職)
        個人側250サンプル(60歳以上の男女、現在の就業有無問わず)
■調査タイトル:60歳以上の就労意識と企業の雇用実態に関する調査

■60歳以上の個人調査

今後、働きたい人が4割以上。理由はお金や健康、社会とのつながりのため

60歳以上の個人に対し、今後働きたいと思うかどうか聞いたところ、働きたい人が42.0%、働きたくない人が58.0%の結果となりました。

働きたい人に対して働きたい理由を聞くと、トップは「お金を稼ぎたいから」で58.1%となりましたが、「健康を維持したいから」が49.5%、「社会・人とのつながりがほしいから」が41.9%、「生きがいがほしいから」24.8%と続き、金銭面以外の理由をあげる方も一定見受けられました。



今後、働くうえでの希望条件は「シフト」や「近さ」、「休暇の取りやすさ」など身体的負担を軽減するものが上位

60歳以上の個人に対し、これから働く場合の職場条件を聞くと、「希望する時間や日数で働ける(44.0%)」や「職場が近い(43.2%)」、「休暇が取りやすい(24.8%)」といった身体的な負担を軽減できる条件が上位となりました。
 
また「経験を活かせる(30.0%)」や「知識・スキルが生かせる(22.4%)」など、これまで培ってきたキャリアを生かして働くことを希望している方も一定に見受けられたほか、「未経験でも働ける(24.4%)」のように、これから新たな仕事へのチャレンジを望む方もいるようです。



今後、身に付けたいスキルのトップは「PCスキル」

60歳以上の個人に対し、今後身に付けたいスキルや資格を聞くと、「PCスキル」が27.6%でトップとなったほか、「職務に関する資格技術(21.6%)」や「コミュニケーションスキル(16.0%)」が上位となりました。このほか「OAスキル(11.2%)」や「ITスキル(10.0%)」といった、PC周辺スキルの装着を希望している方も一定見受けられました。



求職活動したものの、希望に合致する求人があった60歳以上は約4割にとどまる

求職活動をしていない方を除いた60歳以上の個人に対し、希望に合致する求人があったかどうか聞くと、希望求人があったと回答した方は44.0%と半数以下にとどまりました。

今後働きたい60歳以上は4割以上(Q1)いることがわかっていますが、半数以上は希望に合致する求人が見当たらなかったようです。



■企業調査

2020年4月以降、60歳以上を採用していない企業は6割超

企業に対し、2020年4月以降に雇用形態にかかわらず60歳以上の方を採用したかどうか聞くと、「採用した」は38.0%、「採用していない」が62.0%と、半数以上の企業は採用していない結果となりました。



採用した企業では60歳以上の「経験」や「スキル・知識」を評価

60歳以上の方を採用した企業に対し、その理由を聞くと、「経験があるため」が57.9%でトップだったほか、「スキル・知識・資格があるため(48.4%)」も上位となり、60歳以上の方のこれまでのキャリアが評価され、採用につながっている状況がうかがえました。

また一方では、「人手不足のため(52.6%)」や「意欲があるため(35.8%)」の回答割合も高くなっており、これまでの経験の有無にかかわらず、活躍できる職場もありそうです。



採用していない企業は「人手充足」のほか「年齢面」や「体力面の不安」をあげる傾向

60歳以上の方を採用していない企業に対し、その理由を聞くと、「人手が足りていたから」が43.2%でトップとなりました。

一方、「職場の従業員の年齢層と合わないと思うから(13.5%)」や「体力面が不安だから(11.0%)」、「社風に合わないと思うから(7.7%)」のように、実際の社会では活躍している方も大勢いる中で、イメージ的な理由から60歳以上の方の採用を懸念している企業も一定に見受けられました。



活用できる制度やルール、研修制度は「当てはまるものはない」がトップ

企業に対し、60歳以上の社員自身が活用できる制度やルールがあるかどうか聞くと、「雇用形態を選べる(28.4%)」や「時短勤務ができる(24.4%)」、「就業日数や時間を選べる(23.6%)」といった回答があった一方、「当てはまるものはない」が45.6%でトップとなりました。



また、企業に対し、60歳以上の社員も活用できる職業能力向上や資格取得につながる研修制度があるかどうか聞くと、「社内研修(24.8%)」や「資格取得時の奨励金(16.0%)」、「eラーニング・通信教育講座(14.8%)」といった回答があった一方、「当てはまるものはない」が59.2%でトップとなりました。60歳以上の社員に向けた制度やルール、研修制度が充実している企業はあまり多くはないようです。




働きたいと考える60歳以上のシニアにもチャンスを。多様な働き方を整えることが鍵

今回の調査では、⾦銭⾯だけではなく、健康、社会・人とのつながりなどを求めることから「今後も働きたい」と考える60歳以上の⽅が4割以上だった一⽅で、求職活動をして希望に合致する求人があった⽅は4割にとどまる結果でした。実際、企業に60歳以上の採⽤実績を聞くと採⽤していない企業のほうが多く、理由は人⼿充⾜以外にも「職場の従業員の年齢層と合わない」や「体⼒⾯の不安」のように、イメージ的な理由から採⽤を懸念する声がありました。

スタッフサービスグループには未経験であっても意欲やヒューマンスキルなどのポテンシャルから、60歳以上の求職者と企業がうまくマッチングできている事例も多く、グループ全体では3,200人のシニアが就労するなど、年々拡⼤を続けています。企業にとっても、働きたいと考える60歳以上の⽅が一定いることを踏まえ、就労に求める条件に配慮した多様な働き⽅を整えることで、人⼿不⾜解消の糸⼝になる可能性もあります。

スタッフサービスグループでは、今後も働きたいと考えるすべての⽅がより良い働き⽅ができる社会の実現に向け、努めていきます。


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