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77歳で未経験から介護業界へ。できる範囲で働き続けることが、何よりの元気の秘訣

スタッフサービスグループが目指す『いつからでも、どこにいても、誰もがより良い「働く」に出会える社会の実現』に向けた取り組みを紹介する「Vision実現へのアクション」。今回は当グループで医療・介護の分野での人材総合サービスを展開し、業界の従事者を増やしていくことを目指す、スタッフサービス・メディカルを紹介します。

スタッフサービスグループでは、年齢を重ねても働き続けることを希望する70歳以上の“アクティブシニア”に対して、派遣という自由度の高い働き方を軸とした就業支援をおこなっています。現在、札幌の介護施設で働く倉部くらべ晃一こういちさんも、スタッフサービスを通じて新たな就業にチャレンジしている1人。今年77歳になる倉部さんは、どのように働いているのでしょうか。倉部さんの就業開始までをサポートした営業担当の中村なかむら彰佳あきよしさんと共に、話を聞きました。


アクティブシニアが無理なく社会で活躍を続けるための、派遣という選択肢

今、70歳を超えても働き続けたいと考える高齢者が増えています。その要因は、定年年齢の引き上げなど社会からの要請もありますが、当事者である高齢者の意識が変わってきているのも大きな理由の一つです。厚生労働省が公表した「令和4年版高齢社会白書」によると、70歳以上で働く人の割合は70~74歳で32.6%、75歳以上でも10.5%。「意欲と体力がある限り働きたい」という“アクティブシニア”が増加しているのです。しかし、体力的な不安や、仕事を覚えるのに時間がかかるのではないかという懸念から、企業が二の足を踏んでしまうケースも少なくありません。
 
こうした状況に対し、スタッフサービスグループでは派遣ならではの自由度の高い働き方でシニアにフィットした就業の実現を模索しています。特に人手不足が顕著な介護業界に向き合うスタッフサービス・メディカルでは、2022年3月時点で全国に約400人のシニアが就業中。2017年と比較すると就業数は約2.3倍に増加しています。その多くが、介護業界未経験からのスタート。働き方や仕事の内容を工夫してマッチングすることで、個人と企業双方の悩みを解決すると共に、何歳になってもイキイキと新しいチャレンジができる社会の実現を目指しています。

いくつになっても人の役に立っていられること。それが生きがい

倉部 晃一(くらべ こういち)さん
スタッフサービス・メディカル 派遣スタッフ

76歳まで、30年以上タクシードライバーをしていました。会社の制度上はもう少し働けたのですが、勤務時間が昼夜問わず不規則なため、年齢が上がるにつれて体力的な不安が大きくなっていました。加えて、妻の体調があまり良くなかったため、続けるのを断念したんです。
 
退職して1年は地域の老人クラブの運営に参加したり、趣味で歌をうたったり。朝は交通指導のボランティアをするなど、それなりに充実はしていました。でも、時間を持て余してぶらぶらしていることも多く、ちょっと働きたくなったのが正直な気持ち。お金の心配をするほどではないけれど、年金だけに頼るのも心許ないし、時間や体力的に無理のない範囲で働きたいと思いはじめたんです。
 
スタッフサービスに登録したのは、ドライバー時代の仲間に勧められたからです。紹介されたのは介護施設での仕事。経験がなかったので最初は驚いたのですが、詳しく仕事内容を聞いてみると、「①利用者さんを施設まで送迎すること」と「②食配センターからお弁当を各施設に届けること」の2つ。タクシードライバーとして長年運転をしてきた自分の経験を汲んでもらえていることがわかりました。加えて、月水木の週3日、12:00~15:30頃までという条件だったので、これなら自分にもできるかもしれないと思えたんです。
 
とはいえはじめての職場で不安もあったので、「最初の3日間はがんばってみよう」という気持ちで就業。実際にやってみると、タクシーと違って行き先は決まっているので、すぐに仕事を覚えることができましたし、周囲の方々の親切にも助けられ、ここなら続けられると感じました。また、何か相談事があればスタッフサービスの営業担当に連絡すればすぐ対応してくれるのも安心ですね。
 
私は人と接することが、得意とは言えないけれど、好きなんです。それはなぜかと言えば、相手の気持ちを考えた対応で喜んでもらうことや、相手の役に立てた瞬間が何より嬉しいから。人と話をすることで自分も元気になれ、エネルギーをもらっている感覚があります。
 
その意味で言えば、介護施設で一緒に働く若い職員の方々からもたくさん元気をもらっていますね。介護は大変な場面もある仕事ですが、非常に真剣に熱意をもって取り組んでいる方ばかり。がんばっている若者が近くにいるからこそ、自分もまだまだ誰かの役に立ちたいと思える。これからも元気な限り、仕事も仕事以外の活動も精力的に続けていきたいです。

年齢などの属性に関係なく、仕事を探す全ての人の力になりたい

中村 彰佳(なかむら あきよし)さん
スタッフサービス・メディカル 札幌オフィス 営業担当

介護業界は国や自治体の制度の影響が強く、資格の有無などスタッフを紹介する上での条件が厳しい側面もあります。一方で、施設によっては資格が必須の仕事と資格がなくてもできる仕事に分けることで、幅広い人材の活躍を実現しているケースも多数あります。

倉部さんも、職務を細分化した求人とマッチしたケース。実は、倉部さんには「介護の仕事は自信がない」と一度断られています。漠然とした介護のイメージから「自分には難しいんじゃないか」と不安になられたご様子でした。しかし、介護スタッフといってもいろいろな仕事があることを伝え、倉部さんのこれまでのスキルと経験が活かせるドライバーの仕事を説明することで前向きに就業いただきました。

未経験の方でも、その人のスキルや興味をベースに活躍できる仕事とマッチングしていく。これは倉部さんの例だけではありません。たとえば料理が得意な方であれば施設で出す食事の調理スタッフの仕事を紹介したり、身体を動かすことに前向きな人なら、アシスタント職として利用者さんと接してもらったり。未経験の方は知らないことも多いからこそ、単に相手の条件に合わせるだけでなく、こちらから「あなたにはこんな仕事が向いていると思うんです」と可能性を提案していくことが大事だと思っています。

また、私はシニアのスタッフと接するなかで、シニアには体力的な不安をカバーできる人間性の魅力があると感じています。利用者さんと打ち解けるのが早く、施設の職員の方々との関係性も良好。職場のムードメーカーになっている方もいますし、人生経験の豊富さからにじみ出るほがらかさは、若いスタッフが簡単には真似できない魅力。まだまだシニアが社会で活躍できる可能性は十分にある気がしますね。

私は、これからもスタッフサービスを頼ってくれる全ての人の力になりたい。年齢だけでなく性別や国籍、勤務条件の違いなどいろいろな方がいますが、仕事を探しているという意味ではみなさん同じです。それに、この国の人手不足は全ての人に仕事が行き渡ったとしても解消できないほど、一筋縄ではいきません。だからこそ、私は自分が今社会で担っている役割をまっとうし、「働きたい」と相談に来てくれた全ての人の想いを受けとめ、機会を提供できる人でありたいです。

※所属や肩書は取材当時のものです。


\お読みいただき、ありがとうございました!/

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