完全テレワークで働く!通勤が困難な重度身体障がい者の新しい働き方
全国で500名を超える重度身体障がい者が完全テレワークで就業している、スタッフサービス・クラウドワーク(以下、SSCW)では、社員が活き活きと働くために、働く上でどのような工夫をおこなっているのでしょうか。
自宅で働く重度身体障がい者のある社員と、それをサポートする社員に話を聞いてみたいと思います。
スタッフサービス・クラウドワークについて
まずは、重度身体障がい者のサポートをおこなう社員に、制度面などの工夫を聞いていきたいと思います。
重度身体障がい者の完全テレワークを始めた背景は?
重度の障がいのある方々にとって、通勤しながら働くことには想像以上にさまざまなハードルがあり、働く意欲があっても働けない方がたくさんいます。ハードルの例としては、業務形態や職場のバリアフリー環境はもちろん、職場にたどり着くまでの交通機関の有無や天候などが挙げられます。求人件数の少ない地方では、特にその障壁が顕著に出ていると感じています。働く意欲のある方が就労の機会がなかなかたどり着けないことは、社会課題でもあると捉えています。
しかし、SSCWの完全テレワークモデルが確立する前は、例として挙げたようなことが障壁になり、採用できないケースが度々あったことも事実です。一人ひとりの働きたいという想いに応えたい、そんな想いからSSCWの構想が生まれました。
完全テレワークの仕組みづくりのために働き方の面で工夫しているポイントは?
完全テレワークという働き方は、場所や時間に捉われず、自宅という過ごしやすい環境で安心して働くことができます。今回は、4つのポイントをご紹介します。
働く社員へインタビュー
三重県で完全テレワークにて就業中の中丸さんにお話を伺います。
体の異変に気付いたのはいつ頃ですか?
幼稚園に通っていた頃です。『ミトコンドリア病』という指定難病で、体内の細胞の活動が低下し、身体にさまざまな障害を引き起こすのですが、人によって症状が異なるのが特徴です。私は、筋力低下や体の緊張による固まり、発話の難しさがあるため、長距離移動には電動車いすを使用しながら家族とともに暮らしています。
就職活動はいつごろからスタートしましたか?
高校を卒業してから始めました。しかし、自宅から車椅子で通勤できることや週2回の訪問リハビリ、通院のための時間が必要なことなど条件があり、なかなか希望に合った職場を見つけるのは簡単なことではありませんでした。結局1年半以上就職活動を続けました。
SSCWはどのように知りましたか?
ハローワークからの紹介で知りました。当時は完全テレワークで働くことのイメージがつかず、「自分にできるのだろうか」「わからないことがあったらどうしよう」と不安でした。しかし、SSSCWがおこなっている“お仕事体験会”に参加することで、働き方をイメージできるのではないかと勧められ、悩みながらも参加することを決意したんです。
お仕事体験会では、Excelを活用した業務の体験やテレワークで働く先輩社員との交流などをおこないました。緊張しながら参加しましたが、自分の持っていた不安を少しずつ解消することができ、自分のペースに合わせた働き方である完全テレワークの可能性を感じたのを覚えています。お仕事体験会を経て、2022年12月にSSCWに入社しました。
今はどのような仕事をしていますか?
スタッフサービスグループのバックヤード業務のひとつである、派遣スタッフの職務経歴や資格をまとめたスキルシートの作成に携わっています。曜日によって訪問リハビリなどがあるため、毎月シフト調整をおこなっています。
Webでのチームミーティングは、午前中に1回、午後に2回おこなっています。ミーティングでは、メンバー一人ひとりの体調の確認、業務進捗表を見ながら一日の業務進捗確認をおこなった後に雑談をしています。
雑談では、はまっているものや最近食べたおいしいもの、週末の予定や地域ごとの天候など、その時の関心に合わせて話しています。それぞれ住んでいる場所が違うので、天気の話をするだけでもとても盛り上がるんです。
SSCWで働き始めてから通勤の負担が減り、一緒に働くチームメンバーのみなさんに支えてもらって、とても楽しく仕事ができています。就職活動をしている方には、いろいろな人の意見を聞いてみてほしいと思います。私も、いろいろな人から話を聞くことで、出来る可能性がどんどん広がっていくことに気づきました。そのおかげもあって、今楽しく働けているのだと思っています。考えるチャンスをくれた、周りのみなさんには本当に感謝しています。
\お読みいただき、ありがとうございました!/
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