68歳で未経験から介護補助にチャレンジ。「私の天職に出会えた!」
医療・介護分野の人材派遣を展開するスタッフサービス・メディカルでは、年齢を重ねても「まだまだ働き続けたい」という想いに応えるべく、派遣先企業と相談して、シニアにマッチした仕事内容や働き方を創出。医療・介護業務経験者だけでなく、未経験からの新たなチャレンジも応援しています。
元スタッフサービス・メディカルの派遣スタッフで、現在は介護施設職員である白戸 公子さんもその一人。68歳で未経験から介護の仕事に挑んだ白戸さんに、これまでの道のりを聞きました。
介護業界の人手不足解決の鍵を握る、シニア人材
人手不足が加速する介護業界。厚生労働省によると、2025年には介護人材の需要が約253万人見込まれるのに対し、供給は約215.2万人にとどまり、37.7万人もの受給ギャップが生じるといわれています(※)。
この要因は、介護職の採用が困難なことに加えて、離職率が高いこともひとつです。そのため、長く働き続けられる働き方や労働環境の整備は喫緊の課題です。
そうした状況の中、スタッフサービス・メディカルでは派遣先企業とともに介護業務の分解・再定義に取り組んでいます。業務を切り分けることで短時間勤務を可能にし、資格を持たない人でも担当できる業務を切り出し、未経験からチャレンジできるポジションを創出。そうやって生まれた介護補助業務を担っているのが、シニアをはじめとする未経験からお仕事をスタートする方々です。
シニアのみなさんには、豊富な人生経験や生活の中で培った知恵や工夫があります。業務経験がなくてもそうした人生経験が武器になるのがシニアの方々の特徴です。スタッフサービス・メディカルではそんなシニアの方々の「働きたい」という想いに寄り添ったマッチングを通して、介護業界の人手不足解消を推進しています。
※出典:「2025年に向けた介護人材にかかる需給推計(確定値)について」(厚生労働省)
65歳で定年退職。家でじっとしているより、人と関わるために働きたい
以前の会社では事務の仕事をしていました。11年勤めて、65歳で定年退職。ただ、私は昔から家でじっとしていられる性格ではなくて、主婦業に専念していた頃も子どもの学校でPTAの役員をやっていたくらい。そのため、65歳以降もどこかでまた働こうと思っていました。
はじめは、これまでの経験が活かせる事務職を探していました。しかし現状は厳しく、ハローワークに通っても、Webで見つけた仕事に応募しても、書類選考すら通らない。事務が厳しいのであればと思いついたのが清掃の仕事です。いつも自宅でやっているし、掃除は家事の中でも嫌いじゃないから、私にもできるのではと考えました。しかし、今度は面接で「重いもの持てますか」「体力的に難しいんじゃないですか」と言われ、胸を張って大丈夫ですとは言えませんでした。シニアの再就職はこんなに厳しいのかと思い知らされ、自分に合う仕事がみつからない時期を長く過ごしていたんです。
68歳のとき、たまたまWebで見つけたのがスタッフサービス・メディカル。私の世代だと派遣=ハイスキルの経験者というイメージが強く、「ここで私は通用するのだろうか」という不安はありましたが、試しに登録してみました。すると、すぐに連絡があり、自宅に近い介護施設で、身体介助以外を担当する介護補助の仕事を紹介いただいたのです。業務内容や勤務時間などの働き方について細やかに教えてもらったものの、それでも不安。すると、「一度見に行ってみませんか」と職場見学に連れて行ってくれました。
実際に働く様子を見るなかで、職員さんとも打ち解けることができ、ここで働いてみたい想いが強くなっていきました。対応してくれた営業担当者の丁寧なフォローに安心できたのも理由の一つ。何かあれば相談できる相手がいるし、派遣の仕事は契約期間が決まっているので、まずはやってみてから続けるかを考えようと思えたんです。
人生、死ぬまで勉強。お金では買えない経験や出会いをするために、私は働く
介護補助職の私が担当しているのは、施設の清掃、おしぼりやリネン類の洗濯、布団の畳み直しなど。入居者さんと接する機会も多く、身体介助以外のちょっとしたフォローや見守りであれば私もやりますし、資格が必要なことについては介護士に連絡・共有しながら対応しています。
この仕事のやりがいは、誰かの役に立てること。毎日接していると、入居者さんから声をかけてくれたり、私をみつけて笑顔になってくれたりと、実感できる場面は多いですね。また、相手のためにやっているつもりで、自分に返ってくるものも多い仕事だと感じています。入居者さんの中には106歳の方もいて、車いすで食堂までやってきてご飯を食べていらっしゃる様子を見ると、「私もまだまだ元気に頑張らなきゃな」と前向きな気持ちになります。
1日5時間。週3~4日勤務という働き方も、私の今の生活にちょうど良い条件。14時半には仕事が終わるので、明るいうちに買い物に行ったり家事をしたりできるのも嬉しいです。娘が仕事の日は5歳の孫を預かっており、幼稚園の送り迎えを担当することも。家のこと、娘や孫のこと、どれも無理なくできる理想の働き方だと思っています。
だからこそ、働き始めて2カ月半で派遣から直接雇用に切り替えの打診をいただいたのはありがたかったです。「本当に私で良いんですか」とも思いましたが、私の普段の仕事ぶりを見て評価してくださったのが嬉しかった。私が前向きに働けていたのは、派遣だからと特別扱いせず、分け隔てなく接してくれる職場のおかげでもあるんです。未経験からのチャレンジでしたが、施設のみなさんも、スタッフサービスの担当も温かく見守ってくれて自信がつきました。そして、これが私の天職なんだと確信を持って働き続ける決心がつきました。
現在69歳。まだまだ働いていたいですし、仕事を通して出会ういろんな人から刺激を受けて、自分の視野を広げていきたい。働くことで得られるものってお金だけではないと思うんです。むしろ、お金では買えない経験をたくさんさせてもらって、自分の人生が豊かになっていく。仕事でのチャレンジはもちろん、私にはまだまだ挑戦したいことが沢山あります。スイミングもやりたいし、孫が英会話教室に通っていると聞いて私も英語を習ってみたくなりました。そんな風に好奇心を大事にしながら、これからも人生は一生勉強だと思って、仕事も生活も楽しんでいきたいです。
※所属や肩書は取材当時のものです。
\お読みいただき、ありがとうございました!/
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