シニア人材活躍の鍵は「業務分解」 ~業務を細分化して切り出し、希望条件とマッチング~
医療・介護分野の人材派遣・人材紹介をおこなうスタッフサービス・メディカル(以下、SSM)では、介護業界の人手不足を解消するシニア人材の労働力に着目し、短時間勤務や介護補助職の求人を創出しています。
シニア人材それぞれの就業条件、体力、希望業務にあった業務のマッチングするのに欠かせないのが、業務の細分化と切り出しをした上で派遣先や求職者に提示する「業務分解」です。
今回は、SSMがおこなう「業務分解」の取り組みについてご紹介します。
介護業界の慢性的な人手不足
介護業界では慢性的な人手不足、有資格者やフルタイムで働く介護職員の確保が難しい状況が続いており、厚生労働省(※)によると2025年には需給ギャップは37.7万人に上ると言われています(※:2025年に向けた介護人材にかかる需給推計(確定値)について(厚生労働省))。
SSMの医療・介護職における求人数も、2018年のコロナ前と比較して、約2倍になりました(2022年4月~2023年3月)。このような人手不足を解消するためには、介護業界未経験のシニア人材を含め、幅広い人材の確保が欠かせません。
SSMでは業務を細分化し切り出しながら派遣先の求人と派遣スタッフをマッチングする「業務分解」をおこない、働く意欲のあるシニア人材のマッチングを進めています。その結果、60 歳以上の派遣就業人数は、2019 年と比較して約3倍となりました(2023年3月度)。
介護業務を細分化・切り出しする「業務分解」で、7割が未経験者でも対応可能に
SSMでは、介護業界の人手不足解消のため、介護業務の細分化・切り出しをおこない、48種類(起床、食事、入浴、就寝、清掃、在庫補充・洗濯、レクリエーションなど)に分解の上、一覧化した「業務分解表」を作成しました。
48種類の業務に、時間帯、対人度、身体負荷、場所、資格要否を掛け合わせることで、約7割の業務が無資格者・未経験者でも対応可能であることがわかりました。
業務分解表をもとに、派遣先と相談しながらそれらを担う求人を創出することで、介護分野未経験者のシニア人材でも無理なく就業を始められる環境を作ることが可能です。
また、業務分解した上で就業を開始することは、シングルタスクから業務を始められるため、業務を覚える時間の短縮や、短時間勤務での調整がしやすくなるという効果もあります。派遣先や求職者のニーズに合わせてカスタマイズをすることで、無理なく安定して就業できる環境を整えることが可能です。就業後は派遣先と連携しながら、業務習熟度を確認し都度フィードバックするため成長を実感しやすく、直接雇用を視野に入れやすいのも特徴のひとつです。
人生経験で培った知恵や工夫をスキルとして見出し、派遣先とマッチング
シニア人材は、資格や実務経験など目に見えるビジネススキルだけでなく、家事や育児などの人生経験によるコミュニケーション力や人への共感力、家事力、同時進行で複数の仕事を進めるマルチタスク力など、汎用性あるスキル(ポータブルスキル)が豊富です。
就業と結びつきにくいポータブルスキルを、私たち(派遣会社)がヒアリングしていく中で、就業に活用できるスキルとして一緒に棚卸しして見出します。求職者の特性を知った上で派遣先とマッチングをおこなうことで、特に育児・家事の経験や能力と親和性のある介護分野での活躍の場を創出しています。
就業開始後も安心のフォロー体制、安定就業に寄与
就業を開始してからは、就業初日・就業1週間後・各月の営業担当のフォローをおこなっています。体調面、業務習熟度、困りごとなどをヒアリングし、派遣先や派遣スタッフの意向を確認の上で、双方にフィードバックしており、目線合わせや不安解消に努めています。
また、派遣先や派遣スタッフからの声を共有し、「業務分解表」の改善やアプローチ方法を検討する社内研修も1~2回/月のペースで開催しています。
SSMを介して活躍するシニア人材
■埼玉県在住 68歳女性
65歳で事務職を定年退職後、自分に合う仕事がみつからない時期を長く過ごしていたという白戸さん。
68歳の時にSSMに出会い、未経験から介護補助職にチャレンジし、今では派遣から直接雇用に切り替わり「これが私の天職なんだ」と確信をもって活躍し続けています。
いかがでしたでしょうか。
今後もSSMは、介護分野での就業を目指す方へのスキルアップとキャリア支援を充実させ、意欲のあるシニア人材の活躍の場を拡げることで、介護業界の人手不足を解消に努めていきます。
\お読みいただき、ありがとうございました!/
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