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「身体」「精神」「知的」など、多様な障がい特性のある方が働く会社の工夫とは?

スタッフサービスグループの特例子会社「スタッフサービス・ビジネスサポート」では、人材総合サービスに関わる事務処理業務を担い、身体障がい、精神障がい、知的障がいなど、さまざまな障がい特性のある方が一緒に働いているのが特徴です。

全社員のうち9割以上が障がいのある社員にもかかわらず、入社1年目の職場定着率は95%以上と高い水準を誇り、社員の半数以上が10年以上勤続しています(2024年6月時点)。

多様性を尊重し一人ひとりが力を発揮して働くために、どのような工夫をしているのか、ご紹介します。


■業務工程の見える化

▼書類やファイルの色分け

書類封入をしている様子

派遣スタッフの派遣契約書や就業条件明示書、ハローワーク提出用の公的書類の封入・発送をおこなうチームでは、「書類やファイルの色分け」で見える化をおこなっています。

色分けされた封筒

たとえば、書類封入に使う返信用封筒に色を付けて10部ずつの束にして置いたり、封入する書類の枚数によってファイルの色分けをしたりしています。

封入枚数によって色分けされたファイル

さまざまな特性を持ち、得意不得意も異なる社員が働いているため、誰でも確実に対応できるようにするのが目的です。

▼働く社員(知的障がい)の声
私は20歳の時にスタッフサービス・ビジネスサポートに入社し、今年で18年目になりました。初めての社会人ということもあり、入社時は「本当に仕事ができるのか」「ミスをしてしまったらどうしよう」と不安でいっぱいでした。

自分の特性上、一度に複数の指示を出されるとパニックになってしまったり、どうしてもこだわりが強くなってしまったりするので、色分けやダブルチェックのしやすい仕組みがあることで、安心して仕事をすることができます。

また、定期的にマネージャーと面談をして、仕事以外のことも相談に乗ってもらえているので安心です。


▼マニュアルで工程の見える化

マニュアルを確認しながら書類をスキャンする様子

派遣スタッフの派遣契約書類の電子化・管理・ファイリングをおこなうチームでは、「写真付きのマニュアル」で見える化をおこなっています。

写真を活用したマニュアル

電子化に使う機械(スキャナー)の画面を、一工程ずつ写真で取り込み、操作方法を記したマニュアルを活用することによって、順番通りに進めれば間違いなく業務を進められるよう工夫をしています。


▼勤怠、お休み状況の見える化

また、多様な障がい特性のある方が一緒に働いていることもあり、早退や遅刻、午前半休・午後半休など、誰がいつ業務に入ることができるのかがわかるよう、勤怠管理ボードを活用しています。

勤怠・お休みの見える化ボード

チームで業務を進めているからこそ、個人個人の状況を把握しながら進めることで、漏れなく業務成果を落とさずに、完遂することができます。


■コミュニケーションの工夫

手話や口語で会話をしている様子

派遣スタッフの離職票の作成や確認をおこなうチームでは、聴覚障がいのある方が一緒に働いています。

コミュニケーションを取る際は、簡単な手話や手軽に筆談ができるボード、Microsoft Teamsの文字起こしツール、マスクを外して口の動きを読む口語など、さまざまなものを活用しています。

筆談するためのボード

また、必ずしもみんなが手話を知っているとは限らないので、2~3ヶ月に1回、チーム内の聴覚障がい者が講師となって手話勉強会も開催しています。


■個性を理解し、力を発揮できる職場づくり

スタッフサービス・ビジネスサポートでは、「身体障がい」「精神障がい」「知的障がい」など、多様な特性のある方が同じ空間で協力し合いながら働いています。一番大切にしていることは、お互いの個性を理解しあうことです。

障がい特性によって必要な配慮はもちろん異なりますが、障がいはその人を構成するひとつの要素に過ぎません。そのため、定期的な面談でマネージャーが一人ひとりときちんと対話し、時には仕事以外のことも話し合いながら、お互いをフラットに理解していく時間を大切にしています。マネージャーが理解するだけではなく、当事者自身が自分の障がい特性も含めた個性を正しく理解し、体調変化などのサインを感じたら適切に声をあげられるように促すことも大切です。一人ひとりが自分のことを大事にしながら楽しく働ける環境を作るためには大切ですよね。

障がい特性の理解をし、配慮をおこなうことはもちろんですが、誰にだって得意・不得意はあります。そのため、業務工程の見える化やコミュニケーションの工夫などを進め、誰でも同じようにできる仕事にすることは、多様な特性の方が働き続けられる環境を作るポイントです。


また、無理なく安心して働けるよう、保健師、精神保健福祉士、公認心理師の身体とこころのサポートがあります。健康面の不安だけでなく、気持ちが不安定になったり、気持ちがもやもやした時にすぐに相談できる環境は、安心して働く上では欠かせません。

スタッフサービス・ビジネスサポートでは、障がいのある人もない人も分け隔てなくともに働く喜びを感じられる職場づくりを大切にしています。
一人ひとりの個性を理解し、対話を起点に働く希望や想いを叶えていくことは、多様な方が力を発揮できる職場作りに必要な考え方ではないでしょうか。


\お読みいただき、ありがとうございました!/

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