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バングラデシュから留学中。日本語勉強中でも安心して働ける職場に出会えた

製造分野の人材派遣を展開するテクノ・サービスでは、外国籍スタッフの就業を支援し、安心して働ける環境の整備・拡大に務めています。2023年12月時点で、全国で1,100人以上の外国籍派遣スタッフが就業中。北海道のレンタカーショップで働くマスド・カレドさんもその一人です。

バングラデシュからの留学生であるカレドさんが学業と並行して日本で働くために、テクノ・サービスはどんな介在をしているのでしょうか。カレドさんに話を聞きました。

外国人留学生の就労に派遣会社が介在することで、企業・留学生それぞれに機会を届けたい

日本全体で人手不足が叫ばれている昨今。そのような状況で、活躍の場が広がっているのが日本に留学している外国人留学生です。外国人留学生のなかには母国の家族からの金銭的援助には限界がある場合も多く、学業と並行して留学期間中に日本で働かざるを得ない留学生がいるのが実情。しかし、日本語の壁や留学生の労働時間制限などにより、仕事が見つからず生活に困窮してしまうケースもあります。

そこでテクノ・サービスでは、日本在留時の外国人留学生の就業支援をスタート。同社では、2019年よりグローバル・コーディネート・センター(以下、GCC)を立ち上げ、定住者や永住者のような「身分に基づく在留資格」を持つ求職者を派遣就業で支援してきました。このノウハウを活かし、対象を外国人留学生にも拡大しています。

日本での生活や仕事に慣れていない方々に向けて、GCCの外国籍従業員が母語である英語・ポルトガル語、タガログ語、中国語、ベトナム語、日本語でサポート。就業前は日本の雇用契約や社会保険加入、扶養控除申告書の手続き、就業中や就業後は有給休暇取得、年末調整、在職証明書や離職票の発行依頼など、就業のハードルになりやすい日本の雇用契約や書類の作成について、多言語での解説や動画なども紹介するグルーバルサイトなども用意して、外国籍派遣スタッフを支援しています。

また、企業にも外国人留学生の受け入れを積極提案。特に観光業界ではインバウンド対応の急拡大により、留学生が英語や母語を活かして活躍できる機会が増えています。日本語や商習慣、文化の違いはあるものの、企業・留学生双方のニーズにフィットするケースもあります。職場での意思疎通をしやすいように、日本語学習途上の人にも伝わりやすい、いわゆる「やさしい日本語」でのコミュニケーション方法を提案するなど、誰もが働きやすい職場環境にしていくための支援もおこなっています。


働くことは、生活のためだけじゃない。生きた日本語を学ぶ絶好の機会


マスド・カレドさん
株式会社テクノ・サービス 派遣スタッフ

私は2023年5月に来日し、現在は北海道の大学で日本語を集中的に学んでいます。日本に留学したのは、IT技術を勉強するため。母国のバングラデシュには、多数の日本企業が進出していますし、首都ダッカでは日本製の電車が走っているなど、日本のテクノロジーは身近な存在でした。この国で勉強して、世界で通用する技術を身につけたいと考えたのです。

学生なので日々勉強はしているのですが、とはいえ貯金だけでは日本で暮らしていけず、勉強と並行して働く必要があります。そこで留学生が日本で働ける週28時間以内(長期休暇の場合は週40時間以内)の枠で仕事を探したのですが、なかなか見つかりません。その一つに日本語力の問題がありました。当時は日本人の日常会話を聞き取るのがとても難しく、仕事に支障があると断られてばかりでした。そんな状態が3ヶ月続き、大学の先生にも相談したところ、紹介されたのがテクノ・サービスの営業担当である岸塚さんです。

岸塚さんは、私の話に丁寧に耳を傾けてくれ、当時の私の日本語レベルでも働ける場所を探してくれました。そうして出会ったのが、今の職場であるレンタカーショップです。北海道は海外からのお客様も多い土地柄。私はバングラデシュで母語のベンガル語だけでなく、英語やヒンディー語も身につけています。そのため、英語に不慣れな日本人の担当者に替わって外国人観光客の対応ができる人材だと、お店に交渉してくれたのです。

また、岸塚さんは私が仕事をするうえでの絶対条件を叶えてくれました。日本では男性はひげを剃る(整える)ことを就業規則に設けている職場がありますが、私は宗教上の理由でひげを剃ることができません。サービス業である今の職場も本来ひげはNGなのですが、岸塚さんがお店に事情を伝えてくれ、勤務中はマスクをつけるという条件で問題を解決してくれたことがありがたかったです。

私の仕事は、レンタカーのカウンター業務。お客様のオーダーをもとにパソコンで在庫の確認・手配、契約の手続き、保険の説明などをおこなっています。日本語での説明も習得しましたが、特に自分の力を発揮できたと感じる場面は海外からのお客様対応です。日本人の担当者ならお客様1組あたり受付から車の貸出まで30~40分かかるところを、私の場合は英語で対応するため10~15分くらいで完了できます。捻出した時間で、他のお客様の接客ができるので、お店全体の混雑緩和の役に立っている実感がありますね。

今の職場の楽しいところは、休憩中に職場の同僚と言葉を教え合うこと。私が「○○は日本語で何と言う?」とたずねたら、彼らが紙に書いて教えてくれます。それだけでなく「ベンガル語では何と言う?」と私に質問してくれるので、私が日本語の下にベンガル語を書く。こんな風に職場の日本人と交流をすることで、日本語の上達も早くなりました。働くことは、私にとって大学で学んだ知識を活用し、生きた日本語を学べる絶好の機会だと感じています。

バングラデシュで暮らす家族に、私がレンタカーショップで働く写真を見せたら、「良い職場だね」と喜んでくれました。母国では日本の自動車がたくさん走っていますから、私が自動車関連の仕事に就いたことで、安心してくれているのだと思います。このように、単に生活費のためだけでなく、楽しく安心して働けるからこそ、可能な限り学校を卒業するまで私はこの職場で働き続けたい。そして、大学を卒業した後もITエンジニアとして日本で働くことが、今の私の目標です。


\お読みいただき、ありがとうございました!/

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